ホームページとメール、パソコンとアカウントの中身担当者・業者向け
全体図の部品「ホームページとメール」「パソコンとアカウント」を開いた中身です。業者と話すときや、作業をする人が見る図です。社長が見るのは、契約の台帳の行だけで足ります。
部品は、こうつながっている
困りごとの多くは、部品そのものではなく、つながりの所で起きます。
- 会社の名前 → 住所録登録先で指定
どの住所録(ネームサーバー)を使うかは、ドメインの登録先の管理画面で指定する。住所録が登録先の「おまけ」だと、移管のときに一緒に消える。 くわしく - 住所録 → 看板サイトの場所
住所録が、サイトを置いたサーバの場所を答える。引っ越しは、新しい側を先に完成させてから住所録を書き換える。 くわしく - 住所録 → 郵便受けメールの届け先
住所録のMXという行が、メールの届け先を答える。この行を写し忘れると、メールだけが届かなくなる。 くわしく - 社員の名簿と入館証 → 郵便受け人ごとに発行
メールは名簿の1人ずつに発行される。退職のときは消す前に止め、メールの行き先(転送など)を先に決める。 くわしく - 社員の名簿と入館証 → 書類棚誰が開けるか
書類棚の権限は、個人ではなく名簿のグループに付ける。名簿が整っていないと、権限も退職者の処理も崩れる。 くわしく - 書類棚 → 控え写しを取る
書類棚の中身は、別の場所に世代つきで写して初めて戻せる。RAIDが守るのはディスクの故障だけ。 くわしく - 電源と機器 → 書類棚停電から守る
UPSに載せるのはNASとルーターだけ。停電の瞬間に書き込み中のNASが落ちるのを防ぐ。 くわしく
この図の外の部品
点線の3つは、全体図の別の部品として扱います。
- 出入口(回線・Wi-Fi・ルーター)
インターネット回線、プロバイダ、ルーター、Wi-Fi。 全体図の「インターネット回線」「Wi-Fi」へ → - 机の道具(パソコン・スマホ・複合機)
パソコンとスマホの管理、複合機の保守とリース。 全体図の「複合機」「パソコンとアカウント」へ → - 帳簿と道具箱(会計・請求・業務ソフト)
会計・請求・CAD・ウイルス対策などのライセンスと更新。 全体図の「パソコンとアカウント」へ →
部品ごとの、よくある困りごと
契約の持ち主契約の名義とログイン情報
下のすべての部品にまたがる話。それぞれの契約が誰の名義で、管理画面に誰が入れるか。
- 止まると何が起きるか
- 誰も払っていない契約の期限が静かに来る。誰も入れない管理画面が残る。会社のITが止まる原因の多くは、故障ではなくこの2つです。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- 制作会社か前任者。自社では誰も持っていない、が珍しくありません。
- よくある困りごと
- 「制作会社と連絡が取れなくなった」→ 制作会社と連絡が取れなくなった。サイトとドメインとメールを自社に取り戻す順番
- 「前任者が辞めて、何がどこにあるか分からない」→ 前任者が辞めた。IT担当を引き継いだ最初の1週間でやること
この部品のほかの記事(9本)
- 手順 自社のドメインなのに名義が制作会社だった。関係を壊さず取り戻す段取り
- 提案・見積もりの確認 電話機の交換を勧められた。満了まで使うか交換かを、同じ12か月の比較表で決める
- 提案・見積もりの確認 「回線を替えると安くなる」と言われた。続けるか替えるかを、同じ年数の総額の比較表で決める
- 提案・見積もりの確認 「セキュリティの箱(UTM)」をリースで勧められた。パソコン数台の会社に要るかは、社内の中身で決まる
- 提案・見積もりの確認 UTMの再リース・更新を迫られた、解約したい。中身の期限と満了日、やめたときの額で決める
- 手順 会社の電話・ネット・リースの契約先が分からない。前の担当が辞めた後に、どこに何を聞くか
- 判断・選び方 INSネット(ISDN)が終わる。会社の電話・FAX・警備は、まず何がつながっているかを見る
- トラブル対応 「NTTの代わりに点検します」の電話。折り返す人は、相手に「うちとはどの契約か」を先に言わせる
- 手順 事務所の移転まで2か月。電話番号は残せるか、回線と電話はいつ誰に頼むか
会社の名前ドメイン
example.co.jp のような、インターネット上の会社の名前。年ごとの更新で借りている物です。
- 止まると何が起きるか
- 期限が切れると、サイトもメールも同時に止まる。壊れたのではなく、決まりどおりに止められます。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- 制作会社、または前任者個人の名義になっていることが多い。
- よくある困りごと
- 「更新を忘れて、サイトとメールが消えた」→ ドメインの更新を忘れてサイトとメールが消えた。まだ取り戻せるかの見分け方
- 「自社のドメインなのに、名義が制作会社だった」→ 自社のドメインなのに名義が制作会社だった。関係を壊さず取り戻す段取り
住所録DNS・ネームサーバー
「この名前のサイトはここ、メールの届け先はここ」と答える住所録。どの住所録を使うかは、ドメインの登録先で指定します。
- 止まると何が起きるか
- 住所録を替えるときに行を写し忘れると、サイトは見えるのにメールだけ届かない、が起きる。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- ドメインの登録先かサーバ会社の管理画面の中。入れるのは制作会社だけ、が多い。
- よくある困りごと
- 「ネームサーバーを変えたら、メールが届かない」→ ネームサーバーを変えたらメールが届かない。いま見る順番(digで5分)
- 「ドメインを移管したい。メールは止まらないか」→ ドメイン移管でメールを止めないために、DNSと契約を先に確認する
看板Webサイト・サーバ
会社のサイトと、それを置いているサーバ。
- 止まると何が起きるか
- サイトが表示されなくなる。サーバにメールも載せている会社は、乗り換えの順番を間違えるとメールも止まる。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- 制作会社。支払いだけは自社のカード、ということもあります。
- よくある困りごと
- 「サーバを乗り換えたい。何をどの順で動かすか」→ サーバを乗り換えたらメールが止まった、を防ぐ。引っ越しはこの順番で動かす
- 「事業用のサーバ、結局どれにするか」→ 事業用のレンタルサーバ、結局どれにする? 元インフラエンジニアが見る5つの点と、私の選び方
この部品のほかの記事(2本)
郵便受けメール
会社のアドレスで送り、受け取る仕組み。
- 止まると何が起きるか
- 受注も問い合わせも取引先との連絡も止まる。設定の不備だと、送ったメールが相手の迷惑メールに入る。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- サーバ付属のメールなら制作会社。Microsoft 365・Google Workspace なら、前任者が唯一の管理者、が多い。
- よくある困りごと
- 「1つのアドレスを皆で使っていて、既読や見られたくないメールが混ざる」→ 会社のメールを複数人で共有している。info@を残して個別管理する判断表
- 「送ったメールが迷惑メールに入る」→ 独自ドメインのメールが迷惑メールに入る。SPF・DKIM・DMARCはこの3行を入れる
- 「SPFのエラーが直らない」→ SPFレコードが2行あると全部失敗になる。1行にまとめる直し方
- 「乗り換えたら過去のメールが消えた、を防ぎたい」→ メールを乗り換えたら過去のメールが消えた、を防ぐ。解約前にやること
この部品のほかの記事(7本)
- トラブル対応 ネームサーバーを変えたらメールが届かない。いま見る順番(digで5分)
- 手順 サーバを乗り換えたらメールが止まった、を防ぐ。引っ越しはこの順番で動かす
- 判断・選び方 10人以下の会社のメール、Google WorkspaceとMicrosoft 365はどちら?分かれ目はExcel
- 手順 ドメイン移管でメールを止めないために、DNSと契約を先に確認する
- 実録 AIに手順書を書かせて、別のAIに検証環境で再現させたら、間違いが5つ出た
- 判断・選び方 開業1年目のIT、最初に決めるのはドメイン。後から変えると高くつく順に並べた
- トラブル対応 制作会社と連絡が取れなくなった。サイトとドメインとメールを自社に取り戻す順番
社員の名簿と入館証アカウント・パスワード
誰が社員で、何に入れるか。アカウント、パスワードの記録場所、2要素認証、管理者の権限。
- 止まると何が起きるか
- 退職者が入れるままになる。管理者が前任者1人だけだと、新しい人のアカウントを誰も作れなくなる。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- 前任者1人。2要素認証が、その人の個人のスマホに結び付いていることがある。
- よくある困りごと
- 「辞める人のアカウントをどうするか」→ 退職者のアカウント、消す前に止める。最終出社日にやる順番
- 「「ADを入れましょう」と言われた」→ 30人の会社にActive Directoryは要るか。私の答えは「ほとんどの場合、要らない」
- 「パスワードの決まりをどう決めるか」→ パスワードの定期変更はもう要らない。小さな会社が今日決める3つ
書類棚ファイル共有・NAS
共有フォルダ。事務所のNASか、クラウドのストレージ。
- 止まると何が起きるか
- 共有フォルダが開けないと仕事が止まる。権限を個人に付け足していくと、誰が何を見られるのか誰にも分からなくなる。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- NASの管理者パスワードは、導入した業者か前任者。
- よくある困りごと
- 「「あの人だけ見られるように」が積もってきた」→ 共有フォルダのアクセス権を整理する。部署と役割の表で、誰に見せるかを決める
- 「古いNASをやめて、クラウドへ移したい」→ 古いNASをやめてクラウドへ。コピーより前にやる2つで成否が決まる
この部品のほかの記事(1本)
控えバックアップ
書類棚やパソコンの中身の写しを、別の場所に持つこと。
- 止まると何が起きるか
- 普段は何も起きない。消した日・壊れた日に、戻せないと分かる。RAIDもクラウドの同期も、控えの代わりにはなりません。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- 設定した人だけが、どこへ・いつ取っているかを知っている。
- よくある困りごと
- 「「RAIDだから大丈夫」と言われた」→ 「RAIDだから大丈夫」は間違い。NASが消したファイルを戻してくれない理由
- 「何を何点持てば、翌日から仕事に戻れるか」→ パソコンが壊れても翌日から仕事に戻れる。数台の事業のバックアップはこの3点
電源と機器UPS・雷対策・モニター
停電と雷から機器を守る物と、机まわりの機器。
- 止まると何が起きるか
- 停電や雷で、NASやルーターが落ちる・壊れる。
- 契約とログイン情報は、誰が持っていることが多いか
- ログイン情報はほぼ無い。型番と購入日を控えておく。
- よくある困りごと
- 「停電でNASが壊れないか。UPSは何VAか」→ 停電でNASが壊れる前に。UPSは何VAを買えばいいか、計算はこの3行
- 「雷のあと、ルーターが壊れた」→ 雷のあとルーターが壊れた。雷サージ対策タップは、仕様のどこを見て買うか
この部品のほかの記事(1本)
契約の名義と期限は、契約の台帳の「ホームページ」「メールと@の後ろ」「社員のアカウント」の行に書き出します。パスワードそのものは書きません。